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ネタバレ・リビルド【ダウナー】

ジェッジジョンソン藤戸です。いよいよ最新作「ストライクリビルド・ダウナー」が全国発売です。前々作「テクニカルブレイクス・ダウナー」のリリースの際に「リリースノート(解説)」的なコメントを公式サイトで行いましたが、今作もリリースノートを記載させて頂きます。読んでから聴くか、聴いてから読むか。どのみちアルバムを買って頂かないと意味がなさない文章なのでぜひぜひアルバムお買い上げ下さいませ!

「HAPPY」

原曲は2004年発売「デプス・オブ・レイヤーズ・ダウナー」です。ジェッジジョンソンの楽曲に於いて暗黒の中の暗黒と呼ばれる「暗黒2部作(もうひとつは後述のボーン・スピリッツ)」の1曲です。リビルド・アッパーに収録の「DIVA」、テクニカルブレイクスに収録の「アルター・エゴ」とほぼ同時に生まれた曲です。ジェッジの音とジェッジのメロディの代名詞のような楽曲で本作はスタートです。原曲より相当緻密になって生まれ変わりました。爆音ギターはそのままに、ファットシンセなど相当な音色が追加されています。ドラムもノリが変更になりました。メロディもライブでのメロディに近いヴァージョンです。全体的にドライヴを掛けて歪ませています。テクニカルブレイクスは音質/ミックス技術でも高い評価を頂きました。あのアルバムの音質の評価を受けて、僕は作曲・レコーディングからミックスダウンまで全て完結して依頼をされることが基本になりました。緒方恵美さんの25周年アルバムのリミックスとかもそうですね。アーティストにそこまで任せて頂ける事って業界の中でも相当稀ですが、とても嬉しいです。ヴォーカルの声質で散々にダメ出しを喰らった曲です。当時の歌い方を残しながら、ジェッジの成長が判るように歌うのが相当難しく・・。あと、暗黒と言いましたが歌詞は最後には希望があるので(笑)。希望を見出すまでがドン底ですが(笑)。詞の文体も僕を代表する表現方法ですね。情景と場面のみ提示して、聞き手の想像力に委ねる手法です。登場人物、特に主人公の心理状況は「誰もが同じ解釈」で一致、というか到達するように慎重に言葉を選んでいます。その特有のジェッジの歌詞の現時点での結晶/最高傑作が本作収録「Rust」かも知れません。

 

「Fly」(アルバム未収録)

いきなり未収録の楽曲のネタバレです。えぇ。レコーディングもミックスダウンも完了し、最後の最後の本当の最後のセレクトで「お蔵入り」です。原曲は2000年にLD&Kレーベルから発売した「ガルバディアン・ストライク」。相当作り直して「どこのミクスチャーロックだよ」ていうアレンジになりましたが、今作の中でどうしても浮いてしまい、泣きながら収録を見送りました。いずれ何処かのタイミングでリリース出来たらいいな。多分ですが、昨年会場限定ミニアルバムで発売した「PUBLIC PREVIEW」をAPPLE MUSICなどで配信する可能性が有る際に、追加してリリースします。「PIBLIC PREVIEW」はアルバム選考に漏れたリメイク作品を集めたミニアルバムなので、そこに突っ込めたらと。現時点でPUBLIC PREVIEWの配信予定は有りませんが・・・。響先生がこれまた凄いベースを弾いています。「プロフェッショナル」なのは当然ですが、僕の作った楽曲を理解し、かつ膨らませてくれる大先生です。出会ってもう10年目。ジェッジがこうやって音楽の世界で闘っていられるように公私ともに支えてくださる、文字通り「大先生」です。

 

「ボーン・スピリッツ」

原曲は2000年にインディーで発売した「ガルバディアン・ストライク」。実際は1998年から演奏してたので、実に20年前の曲です恐ろしい・・。前述の暗黒2部作のひとつです。歌詞が全くもって救いが無い(笑)。ですが、僕の詞の作品の中でトップクラスの文章表現力を詰め込むことが出来た、個人的に歌詞の傑作のひとつです。直接的な感情の単語を使わず、ただ情景と場面のみ説明をして主人公の心理描写を表現した作品です。リメイクの本作は前述HAPPYと同様「巧く歌うな当時の雰囲気を残せ」というダメ出しがバンバン出されました(涙)。ライトハンド奏法で始まるイントロは、当時「本当はこうしたかった表現手段」です。今作はライトハンド/タッピングが印象的に突っ込まれています。ワンマンではギターのヒデくん(大橋英之)のギターテクニックに注目して下さいませ。

 

「オリファント」

原曲は2006年のミニアルバム「ハーフ・ワールド」。ジェッジの楽曲投票でも必ずTOP10に入る代表曲・・・ですが入手不可の音源であるため、ここにリメイク収録させて頂きました。「オリファント」と「ハーフ・ワールド」は2曲で1セット。どちらも僕の人生を大きく変えた「ある出来事」を受けて作りました。ジェッジの歌詞は「小説や物語」としての創作を前提に書きますが、この2曲は紛れもなく「僕」です。非常にパーソナルな事柄を書いています。作詞に於いてあまりそういう部分は出さないように心掛けていますが、この2曲は別。あれから何年も経ちました。ハリウッド在住になって真っ先に向かったのはグリフィス天文台。彼は僕よりもずっと以前に「ココに到達して、ココからの景色」を眺めていました。ずいぶん遅れたけど僕は同じ景色を観ることが出来ました。ロスの街の灯りと夜空に拡がる星の光。彼が指し示した光は、いまも僕を導いてくれています。

 

「Please,Sister,Kick me」

原曲は2001年に発売の「FIGURE 3A」。2006年のミニアルバム「ハーフ・ワールド」にも収録されていますが、収録されてもことごとく廃盤になる不幸な楽曲です(笑)。今回の収録で一生残ります大丈夫だ問題ない。ドラムやギターのリズムは60-70年代テイストで作ってみたいというコンセプトのもと、当時作曲しました。廃盤なのに「12WIRES」以降にジェッジを知った方々にも人気の曲です。「12WIRES」リリース時に高校生だった業界人に出逢うことがあり、その方も12WIRESから遡って掘った時に、この曲がお気に入りと言っていたのがちょっと驚きました。ジェッジ節ですよねこの曲。ブレイクビーツだったドラムが本作より生音に変更になったせいもあり、非常にグルーヴが追加されてます。

 

「Sentinel」

原曲は2004年発売の「デプス・オブ・レイヤーズ・ダウナー」。これ、どうしても作り直したかった曲のひとつです。絶対リメイクしたい、してやる!ですね。理由は当時の自分の技術と機材だと、どうしても出来ないことだらけだったんです。ジェッジが今ではよく使う手法「ヴォコーダーと生の声を同時に出す」手法は当時だと不可能な技術のひとつで、それが2008年発売のV-Synth GTの登場で大きく変わることになります。V-Synthはそれぐらい革新的なシンセだったんです。ボーカルの音質もシンセの音色も今作が当初の目標の音です。響先生がホント職人芸のような細かいフレーズを弾いています。そのフレーズに裏打ちされて気持ちいいグルーヴが出ました。

 

「Swan Dive」

藤戸じゅにあと西川響の御主人様である「坂本美雨」に描き下ろした楽曲です。彼女の2007年発売「朧の彼方、灯りの気配」に「オーパス&メイヴァース」と共に収録されています。三人で結成した「ネイキッドランプ」では必ず演奏します。が、ご存知の通り姫に御息女が誕生したので次回は来年かな?美雨ちゃんと出逢って20年以上経ちますが、僕の楽曲の声質と雰囲気に見事にマッチしてくださる稀有な方です。この曲の歌詞は美雨ちゃんとの共作です。コンセプトを僕が書いて、美雨ちゃんが英訳や歌いまわし、歌詞を追加していくという作業でした。「オーパス」も元々は美雨ちゃんの為に作った曲。彼女自身も大事にしてくれて作者冥利につきます。本作はリメイクというか、いわば「原曲」の状態での収録です。響先生のベースが唸る。ちょっとワンマンに本人呼び出して唄って貰おうかしら。その間僕はステージ袖で彼女の御息女のシッターしてます。正しいけど何かが違う。

 

「Ridham M」

「リッダム・エム」と読みます。原曲は2004年発売の「デプス・オブ・レイヤーズ・ダウナー」。原曲は前述の坂本美雨が唄っています。ジェッジと坂本美雨の関係は非常に深いんです。美雨ちゃんから紹介されたヴォイストレーナーがKANNA先生、そのKANNA先生の旦那さんが響先生。いま振り返ると凄い。そんな彼女も今ではお母さんですよ溜息がハァァァァァァァ・・・・僕はまだまだ先でしょう。彼女に逢う度にいろいろプレッシャー掛けられますが笑いながらスウェイしてます(苦笑)。本題。この楽曲、マスタリングの段階までは収録しない予定でした。理由としては、リメイクの楽曲の中でコレ、僕が想定していた方向とは少々違う結果になってしまったのです。本来はもっとコーラスを全面に押し出したオーケストラっぽいアレンジにする予定だったんですが、作業の中で楽しくなってしまって無機質に押し切る漢っぽいというかインダストリアル的な方向に傾いてしまい・・。でもマスタリング当日、響先生が「当初の予定とは違うけれど、この方向性も良い」という一言で収録することになりました。

 

「02mixedLOUDER」

初演奏は2002年。ライヴに於けるジェッジの代名詞。鉄板ですね。そしてジェッジの要素のひとつ・ヴォコーダーの代表曲。こののち、日本でヴォコーダー使うアーティストの指南役を、技術提供をどれだけしてきたことか。技術も知識も応用手段も日本でいちばん持ってるのが僕だと言い切れますもの。リメイクされた本作はヴォコーダーのスキルとテクニックを全てつぎ込んだヴォコーダーミュージックの教科書です。時間軸で変化する声質はライヴでもD-Beamという機能を使い、リアルタイムで表現してきました。ジェッジは単なる打ち込みではなく「必ずライヴ演奏・表現すること」に重きを於いてきました。だからこそ活動の場はライヴハウスを選んだのです。ワンマンでぜひぜひ「生の02mixLOUDER」を観にいらして下さい。9月1日です。渋谷です。ぜひぜひ。

 

「Ridham AR」

「リッダム・アール」と読みます。原曲は2004年発売の「デプス・オブ・レイヤーズ・ダウナー」。ものすっごい難しい曲です。ものすっごい難しいので、絶対作り直したかった。やっと完成型に「近づけた」気がします。円熟を迎える自身の音楽人生で、これからも大事にしたい曲です。原曲、実はコードを外して弾いていたり、グルーヴがズレているんですよ(注:2015年発売のリマスタリング版で修正してます)。今作は「アウト」な箇所を全部修正。てか、巧くなったよ僕(感慨)、と思ったらこれも歌にダメ出し。きれいに歌おうとするなと。当時のまま勢いだけで唄ってます。「Ridham」と名前に付く曲は発表されているもので3種類。これ、全部「同じブレイクビーツのドラム」なんです。ドラムは一緒だけど違って聴こえます。デモを作ってる際にAからZまで名前つけて制作して、そのうちのAとRを採用したから「AR」です。まんまですね。

 

「Thousands of Brave Word」

オルタナです。ジェッジの代名詞「左右に張り付く爆音ギターの壁」です。原曲は2004年発売の「デプス・オブ・レイヤーズ・ダウナー」ですが、歌が前に出てくるように、かつギターが高音域がキンキンしないように作り直しました。そしてライトハンド奏法。これもライヴで盛り上がる曲ですね。ライヴを観に来てくださる方々が育ててくれた曲だと思っています。原曲と比べて声質も歌い方も全く違う!人間で成長するんですね(遠い目)。今シリーズはいわば「過去の自分を全否定して作る」ので、精神的にはかなりキッツいものがアリました。だれでも自分が作ったものは最高だって思ってリリースしてるんです。当時自分が最高だったものを全否定するわけです。精神崩壊寸前です。「いまを生きる」僕のために、過去の曲を「これからも大事にしていくため」にとても重要な作業であり、重要なシリーズとなりました。

 

「Rust」

本作を締めくくるジェッジジョンソンの現時点の最新作にして、初のアニメ主題歌です。まさか「ジェッジの名義」でリリースになるとは夢にも思わなかった。ぶっちゃけ途中まで別の名義だと思っていたし、僕が作詞作曲して他の方が歌うんだろうなと。もう「ジェッジの要素すべてが全部のせになった、ジェッジに於ける王道の曲」だと思います。アニメの内容に沿って制作をした曲です。依頼を頂いた時から詞も曲もコンセプトが即決でした。まんまジェッジの要素のみで表現させて貰えるとは。ありがとうございます。そしてこれが次回の最新描き下ろしアルバム「ブリック・アンド・アルケミー」に繋がっていきます。実に3年ぶりの描き下ろし最新作ですが、何よりは本シリーズ「ストライク・リビルド」をご拝聴願います。