料理長!ハリウッド暮らしです!【11】~ハリウッドの音楽とハンバーガーの話・後編~
ジェッジジョンソン藤戸です。
中編のブログをアップした直後、長年のWEBスタッフからダメ出しを喰らいました。
WEBスタッフ:
「どこにも音楽ネタが書いてない」
\OH/
※王家の紋章は日本となんら変わらない。
音楽とハンバーガーチェーンでお届けしているブログ「料理の別人ハリウッド編」、後編はハンバーガー以外のジャンクフードを織り交ぜつつ、個人的に「一番完成度が高いと思うバーガー」をご紹介させて頂きます。前編中編を読んで頂けたなら判って頂けますが、「総合点ナンバーワンはインナウト」です。価格/素材/スピード/食感/そして味の5つを総合で考えるとダントツでインナウトなのですが・・・。詳しくは後述します。
サンタモニカに近い場所にある「ビッグ・トミーズ」というハンバーガー店です。こちらチェーンではなく個人店ですが、僕は近いうちに必ず大きくなると思ってます。メキシカンを融合させたハンバーガーはよく有るのですが、ココは格段に美味しい。チリソースの味が上品で、かつ濃厚で、そしてキレのある辛さです。常連だけなく、リピーターになって近郊から食べに来ている人達も見受けられます。ブログに上げるための写真を撮ってこようと思ったのですが、相棒とユニバーサル・スタジオに行ってしまったため(年パスを頂きました有難う御座います役得です存分に使い倒します)、準備できなかった。そのうちSNSに上げます・・・。気になる方は「BIG TOMY’S」でググって下さい。画面がカラフルジャンクで埋め尽くされます。最高。あと店員さんがキレイなおねえさん過ぎて。えぇ。
アメリカ西海岸、特にカリフォルニアはメキシコを始めとするヒスパニック系移民が多く、そのためヒスパニック系の料理が至る所にあります。食文化は民族も人種も乗り越え融合して新しいカタチを生み出してきました。
そういうお店で流れているのは何故か決まってカントリーだったりします。EDM同様に白人コミュニティの強い音楽ですが、ヒスパニックの方々は抵抗なく何でも聴くというか「そんなこと」なんも考えてないようです。日本人に近いかも。
「そんなこと」と書きましたが、ここでいう「そんなこと」とは「人種による音楽ジャンルの壁」のことを指します。話に聴いていたけど日本人にはなかなか理解と想像が難しい現実を、僕はアメリカに暮らして痛感しました。今回はあくまでハンバーガーの紹介なので、詳しくはまたの機会に。
職場(オフィス)の近くにあるケンタッキーフライドチキン。正直に言いますとケンタ、日本のほうが断然美味しい。明らかに鶏肉は日本のほうが上です。肉質とかではなく「嫌な臭いというか風味」がするのです。薬品のような、冷蔵しすぎて酸化した脂肪のような風味に近い何か。初めて嗅いだのは中学生の頃に短期留学したロンドンの寄宿学校の食堂です。提供された鶏肉料理はどうしても食べられなかった。肉質が大前提ですが、そもそもケンタ自体あんまり好きじゃないかも。たまに食べたくなる時は有りますが食べた後に後悔する。何が嫌いかって、あのクニュクニュした衣、アレが苦手です。かじりつくと90%の確率で衣だけ先に剥がれて食べている。皆さんも同じ経験あるんじゃないでしょうか。あの衣だけを食べてしまった時の、口の中に広がるベトッとした脂の感じが苦手です。まぁそう言いながら食べたくなる時がありますけど。
フライドチキン=ケンタというイメージを持っていた僕ですが、ハリウッドで観念を一蹴されることになります。
ハリウッド/ヴァイン駅にほど近い立地にあるフライドチキンのチェーン店「ポパイズ」です。知り合いのプロレスラーで、現在はラスベガスに拠点を移して巡業をしている菊タローさんから教えて頂きました。菊タローさんのTwitterに巡業先へ向かう途中に立ち寄る店舗で度々登場し、なんか美味しそうだなぁと思っていたらハリウッドにも店舗が有った。素晴らしい。
ビビった!美味い!マジで美味い!肉の旨味も凄いけど、衣がサクサクサクサクサクサクs(以下略)これはヤヴァい。物凄い軽やかなんです。鶏肉じゃなくてスナック。こりゃ流行り出してるの判るわ。
ケンタで云うクリスピーチキンの分類だけど、あれより全然柔らかくてサクサク。そして衣の味がしっかりしてる!これ日本人に絶対ウケる!いくつでも食べられる!
店舗をググっていたら日本にも有るみたいな記事を見つけて「マジか!日本で行きたい」と思って記事をよく見たら、日本店舗は有るには有るけど米軍基地の中じゃねえかよ入れねぇよ!!!
基地開放の際に食べられるようなので、興味の有る方は行ってみて下さい。それよかこっちに来た時にはぜひ食べてみて下さい。フライドチキンの概念が変わりました。菊タローさんに感謝!!
コールスローが美味しい。非常に肥る味がする。
コールスローもアメリカ独特の料理ではなく、近代になってヨーロッパで普及した料理です。ヨーロッパ系移民が持ちこんでアメリカに定着したそうです。アメリカは移民の国、そして開拓したのは白人系の方々。白人の国であり、そのために先住民のインディアン、そして黒人という犠牲の上に成り立った国だと、僕がハリウッドに来た初日にアメリカで生まれ育った同僚(白人)が話してくれました。
おま!なにいきなり重力の強い話を希望にあふれたジャパメンに言うの!しかもサラッと笑いながら!しかもコイツ、ハリウッドの中心を案内しながら路上で演奏するミュージシャンを見ながら僕に「なぁ、なんでコイツらココで演奏してるか判るか?才能が無いからだよ。才能がないからステージに出れないんだよ。」と言い放つブリスタリングっぷり。(ここの下りはTwitterで話してますので興味がある人は1月まで遡って見て下さい)
でも彼が言ってることは事実。日本みたいにノルマ払えばステージに誰でも出れる訳では無いです。ホール借り切って演るなら出来ますけど(ララランドのヒロインみたいに)、その赤字はどうするの?って。アメリカは才能と実力主義の国。日本と違って成果を出さなければ契約期間内でも「レイオフ(契約解除)」されます。僕も言えること。30ヶ月の契約期間を満了して知識と技術と経験を日本に持ち帰ることが僕の目的。その前にレイオフされないように励みます。
今回はハンバーガー「チェーン」店に絞って御紹介してます。個人店も勿論大量にオススメ店舗は有りますが、個人店まで話し出すとこの先のブログはすべてハンバーガーの紹介ブログになってしまいます。それはイカン。あと、読んで下さって興味を持った時に、ハリウッドやロス以外の土地でも、例えば日本出店時など「食べれる可能性が高いハンバーガー店」を選んで御紹介しています。そっちのほうがワクワクしませんか?
7THストリート同様、僕の庭(もしくは食堂)となっている「グランドセントラルマーケット」。地元の人間で溢れるココにも美味しいハンバーガー店が入っていますが・・・。
個人店まで紹介し始めるとココのブログはハンバーガーのブログn(復唱)でもココはオススメです。肉屋さんが営むハンバーガー屋さん。それだけでもう優勝です。
ジェッジのスタッフが、「なんでそんなにハンバーガーが大好きなの?そもそもこんなにハンバーガー店の写真を撮ってる人ヤヴァいんだけど」と言われました。なんとでも言ってくれ。
というわけで、最後のオススメのハンバーガーは、僕が一番美味しいと思うハンバーガーです。
オススメのハンバーガー・その5
UMAMI BURGERの「トリュフバーガー」
※写真は看板メニュー「UMAMI BURGER」
UMAMI BURGER=旨味バーガーと読みます。ここの「トリュフバーガー」はハンバーガーチェーンの中で一番美味しい。ハンバーガーがハンバーガーとしての「概念」を保つ境界ギリギリの、現時点の最高傑作です。これ以上だとハンバーガーでは無くなってしまう。実際そういうハンバーガーがいっぱい有ります。食材や見た目に贅を極めたりすると当然「ハンバーガーと云う概念」を超越した食べ物になります。でも、ハンバーガーは「手頃」で「簡単」で「食べやすい」という、当たり前のことの中で密度を高くしてきた食べ物であって欲しい。ハンバーガーがハンバーガーの姿を保ったままで追求した結果の、究極形態がこのハンバーガーです。
柔らかいのに噛みごたえのあるパン、噛むと強烈に香ばしい牛肉、そしてトリュフの芳香な香りが三位一体となって口の中に広がります。これ以上はステーキになってしまう、これ以上はフレンチのメインになってしまうというギリギリのところで「ハンバーガーであることを保っているハンバーガー」です。ハンバーガーチェーンが提供する、現時点で最高峰のハンバーガーです。
この旨味バーガー、東京の青山にもオープンしました。味は若干違いますが、それでも格別です。ぜひ食べてみて下さい。
そこまで褒めておいて「なんでナンバーワンじゃないの?」と思った方が多いハズ。
味も外見も完璧です。チェーンのバーガーでは文句ナシに現在最強のバーガーです。
が!!!!!総合ではインナウトに劣ります。何故か。
まぁなんとなく前編中編から含みを持った書き方をしていたので気付いてる人も居るでしょうが、ズバリ言います。
ここのバーガー、調理するスタッフの性能によって、味も見掛けも全く別のシロモノが出てくるのです。要はクオリティラインが担保されていないのです。
営業妨害のつもりでも何でもなく、本当にそうなのです。今まで紹介したチェーン店でも頻繁に「調理するスタッフによって差が激しい」と書きましたが、このウマミバーガーは度を超えてヤヴァい。
これから皆様に「二枚の写真」をお見せします。見せるだけです。それ以上は何も書きません。その2枚を見て皆さんで「心の中で」叫んで下さい。
ロサンゼルス空港から日本に帰るターミナル内、ゲートを通った先にウマミバーガーが有ります。搭乗待ちの間に食べることが出来ます。ロスに来る予定が有る人は、いままでご紹介したハンバーガーの中で一番「移動の無理なく食べる機会」があります。ここで必ずトリュフバーガーを注文します。
僕が最高峰と謳う「トリュフバーガー」です。オフィシャルサイトの写真です。美しい。
空港で頼んだトリュフバーガーを御覧ください。
え””””””””””
上にめくるの面倒だと思うので、下にもっかい公式を貼ります。
僕の知ってるトリュフバーガー。
あなた誰。
パンはボロボロに欠けている。チーズはべショベショにはみ出て、しかも脂がグショグショに泡立ちながら流れ出ている。肉は目視で確認出来ません。これ、ネタでも何でも無くホントにコレが出てきますというか他の店舗でも似たケースが有ります。日本のチェーンじゃ考えられないくらいクオリティラインが担保されていない。総合点でインナウトに劣るとか云々以前の問題だから個人的ナンバーワンでは無いのです。ちなみにググって観るとネタじゃないことがよく判ります。まぁもうそれ以上は言わないです。ちゃんと作られた場合はチェーン店最強のバーガーです。
3回に分けてお届けしたハンバーガー特集、最後までご購読有難う御座います。気になったバーガーチェーンは有りましたか?ハリウッド、ロサンゼルスをはじめアメリカ西海岸にお越しの際はぜひ立ち寄ってみて下さい。紹介したハンバーガーはすべて「味」は僕が保証します。見た目は保証しません!!!でも美味い!!!食べてみて下さいませ!!!